2016年を振り返る。

2015年の8月に、表面上は特になにもなかったけど、20数年間溜めてた膿がだんだん誤魔化せなくなってきたらしく、「無理…」って思って仕事を休んで、通院しながら8ヶ月間でデカくて痛いオデキを限界まで育て育て爆発させ膿だの血だのだばだば撒き散らして、出し切って収束して、傷も乾いてきたかなってところで、まあまあなんてことなく仕事に戻ってから1年とちょっと、毎日それなりに悲しいこともムカムカすることも葛藤することもあるけど、多分今が今まで生きてきて一番元気だ。そしてそれが1年前からずっと更新され続けている。もう半年以上経つけれど、振り返ってみる。

何が一番変わったかというと、自分が何を好きか・嫌いか、何をしたいか・したくないか、いちいち自分の気持ちに目を向けて気付けるようになったことだと思う。顕在意識というのは本当にアテにならない。思考はアテにならない、感覚の方がずっと素直でプレーンでシンプルだ。信用ならないならその理由を自分に聞けばいい。生き方が定まってきた。

 

【一月】世の中の(家庭内の)年末年始の騒がしさが嫌で仕方なくよく眠っていたし夢日記を書いていた。「仕事も忙しい時期なのに私は…」という後ろめたさもだいぶあった。「運転したくないし、そもそも運転が必要な生活をしたくないし、まず生活をしたくない」と免許の更新をひたすら渋るも、月が変わる前になんとか更新した。朝起きて夜寝たり、外出したりができるようになってくる。ホ・オポノポノとかインナーチャイルドの本を読んで鵜呑みにしていた。

【二月】病院から復職の話が出てくる。ツタヤディスカスで近所のレンタル屋にない映画をたくさん借りられて楽しかった。休職して以来初めて、少し遠くに出かけて一日中歩き回り人と話すということをし、体力に不安を感じる。

【三月】短時間から復職。案外仕事はできたし楽しさも思い出せた。周囲も実際どう思ってるかは分からないけど温かかった。後ろめたいのは自分だけだった。

【四月】多肉植物にはまる。日に日に変化していくものに生命の神秘を感じる。職場の対人関係はまだヒリヒリ気を遣っていたようだ、今思うとそんなの要らなかったなって。

【五月】「復職できたら遊んでやってもいいよ」と言われたので好きな人へ会いに札幌へ。とても意味のある大事なイベントのように思えたけれど、場所とか日程とか費用とかそんなのは関係ないと思い知る。もちろん楽しかったけれど、好きな人はどこにいても好きな人なのだ。場所なんてなにも関係なかった。一人で知らない土地に行くというのはいい経験だった。スリルと興奮を味わった。

【六月】病んでる間に仲良くなったカワイイ子と遊ぶために仙台へ!ジャストで気の合う友達と過ごす心地よさを知る。初めてシーシャを吸ってお酒を飲んで行きたいところへ振り回してガイドしてもらって、大人の自由が効く遊びってこういうことなのかと。新しい遊び方を発見して幸せだと思った。初めてのIKEAはとても魅力的だった。ちっちゃいことだけど、自分は自由なのだと実感したりして。

【七月】仕事に充実感を感じる反動で、ふと休日にすることがないと過剰服薬をしていた。これはもう癖なのか、治らないのか、暇を作るとこういうことをしたくなるようになってしまったのかと戸惑う。

【八月】ポケモンGOに勤しむ。仕事は楽しいけれど、人員による自由が効かないことにヤキモキして、今自分がしたいことは何かと初めて本気で考える。「つまんねーから!」という職場への反発もありつつも、「今までずっと趣味でやってきたネイルを勉強してみたい」という気持ちに気づいてからは、学校の資料請求・見学など早かった。自分でしてみたいと思ったことに対して初めてひとりで行動を起こしたと思う。

【九月】貯金を使い果たして10月の試験に向けて、週2の休日には1時間以上かけてネイルの学校へ通った。試験を受けるのにモデルが必要で、職場が同じネイル好きの友人へお願いすると快く了承してくれて、本当にありがたかった。仕事と学校とモデルさんとの関係の日々が始まるも、過剰服薬もできず、メリハリのある日々で、忙しいながら健康的だった。

【十月】ネイリスト技能検定3級受験。練習するのに材料費交通費休日を全て使い、関わる人間関係も増えていっぱいいっぱいへとへとだった。でも辞めたいとは思わなかった。時間の空きがまったくないから、過剰服薬が頭をよぎってもできなかった。学校は先生、教室の雰囲気もリラックスできる場で(だからそこに決めた)戸惑いながらも地に足がついてる感覚を持ちながらできた。モデルさんも楽しんでくれているようだった。試験はダメかも、とガチガチに緊張しつつも「ここまで自分ひとりで選んでこれたんだ、緊張することを選んでまでも今やりたいことがあるんだ」と実感すると楽しくて幸せで満たされた気持ちになった。

【十一月】検定合格。人生で初めて自分だけの力で進めた実感を持てた。自信を持つ大きなきっかけだったように思う。次の試験に向けて練習を始めたかったけれど、仕事も繁忙期、気も抜けかけてて一度離れようとしたところ、次私が受ける予定の試験のモデルをお願いされて爪を貸すことに。適度に一息つけて、適度に関係と予定があり、モチベーション的にはよかった。仕事は相変わらずあまり楽しくなかったように思うからなおさら。人間関係が疎ましくなって一人になりたいような気分も始まる。

激動の1年だった。自分は変わったんだという実感が実際行動によって証明されているようだった。好きな人も家族も、安心して応援してくれたのに心からの安堵感と感謝を覚える。生きていく方法を具体的に学んだような、そんな1年。「こういうことを繰り返していくのか、大変だな、疲れるな、止めたいよ、でも幸せってこういうことなのかも」って思わせてくれた、それを選んだのが自分だと思うと、「自分の人生を生きている」実感につながっていった。自我を確立した1年とも言えるのかも。

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